Linuxの基本的なディレクトリ構成

2017年9月25日月曜日

/
(ルート)
ルートディレクトリ
全ての始まり
/bin
(ビン)
cpやchmodなどのシステムを管理する上で基本コマンドが入っています
基本コマンド限定で管理するのが普通で、ソフトのインストールに付随するコマンドなどはここにインストールしない
cp、chmodなど
/boot
(ブート)
ブートに必要なファイル
ブートログやカーネルイメージ(Linuxカーネルを格納して圧縮したファイル)が保存されている
vmlinuzなど
/dev
(デブ)
デバイスファイルが配置されている
デバイス(装置〈ハードウエア〉)をファイルとして扱うUNIXの設計思想からきています
cpu、disk、ramなど
/etc
(エトセ)
ほとんどの設定ファイルが配置されます
カーネルだけでなく、追加された各ソフトの設定ファイル等が配置されているため、ファイル数が膨大で内容を把握するには骨が折れます
そのままetcディレクトリに保存するタイプと、サブディレクトリを作成してまとめるタイプがあります
my.cnf、php.ini、httpd.cnfなど
/home
(ホーム)
一般ユーザーのホームディレクトリ
通常ユーザーを追加するごとにユーザー名のディレクトリを追加します
/lib
(リブ)
/binや/sbinのコマンドを実行するのに必要なファイルが配置されています
基本的にユーザーが変更を加えることはありません
32bitと間違えないように64bit用の共用ファイルは別途「lib64」というディレクトリにあります
libc、libsslなど
/lost+found
(ロストアンドファウンド または
ロストファウンド)
システムのバックアップや復元用のファイルが格納される
意図しない再起動やシャットダウン時に使われる
通常ユーザーが操作することは無い
/media
(メディア)
リムーバブルメディアのマウントポイント
(floppy、CD、DVDなど)
/misc
(ミスク)
リムーバブルメディアのマウントポイント(その他ざまざまなデータ用)
自動でメディアをマウントするデーモンautofsで利用する
/mnt
(マウント)
一時的なマウントポイント
mediaとの違いは、一時的なファイルシステム(fstabなど)のマウントに使う点
/opt
(オプト)
パッケージ管理システムのインストール先
複数のユーザーで利用する場合追加したものをここに保存しておけば、変更点を把握しやすい
/proc
(プロック)
プロセスのIDの付いたディレクトリが配置されています
プロセス独自の情報を格納することからプロセスディレクトリと呼ばれる
各種プロセスのステータスを確認する際に利用される
psコマンド、/proc/cpuinfo、/proc/netなど
/root
(ルート)
rootユーザーのホームディレクトリ
homeがセキュリティ上の脅威にさらされてもこちらは大丈夫
という保険のディレクトリです
/sbin
(エスビン)
再起動やファイルシステムの操作などシステム管理者用のコマンドが配置されています
/bin同様、新しいコマンドの追加や変更は推奨されません
shutdown、rebootなど
/selinux
(エスイーリナックス)
セキュリティーを向上させるために利用する、Security-Enhanced Linux
rootへの権限が集中を分散することでセキュリティの向上を図る
ものらしい
CentOSではデフォルトで作成される
ディストリビューションのScientific Linux(サイエンティフィック・リナックス)とは全く関係ないので注意
/srv
(エスアールブイ)
FTP、WWWなどで利用するユーザー用のスペース
/homeとも違う、FTP専用、WWW専用のユーザー用ディレクトリ
管理者が一人の場合は利用しない
/sys
(シス)
システム関連と思いきや、動作しているプロセスやドライバを/procで管理すると膨大になるため、/sysにドライバ関連のプロセスをまとめている
しかし完全に分離されているわけでなく、現在では渾然としている
主にdeviceやmoduleに各種情報が保存されている
/tmp
(テンプ)
テンポラリデータの保存場所
メモリ上の一時ファイルを保存します
ダウンロードフォルダとして利用することもあります
再起動時に消去されます
また通常はcronで定期的に消去されます
/usr
(ユーザー)
各ユーザーが共通して利用するプログラム・ライブラリのデータ
ソースからコンパイルしたソフトなどはこちらにインストールされます
通常パッケージの追加するこのディレクトリにインストールされることが多い
etcに保存されている設定ファイルのシンボルリンクもこちらに貼られることが多い
ちなみに重要な項目が多いため、/usrのサブディレクトリについても記載します
発音は「ユーザーすらビン」といった具合に発音します
/usr/binusr版のコマンドが保存されている
一般ユーザーの利用するコマンド
別名ユーザーコマンドの保存場所
プログラムのインストールによって追加する場合はこのディレクトリが適している
openssl、php、perlなど
/usr/etcあまり利用されることはありません
通常/usrに追加されるライブラリの設定ファイルは/etcが利用されます
/usr/gamesなぜか必須のゲーム用ディレクトリです
/usr/includeC言語用ヘッダーファイルの保存場所
/usr/libusr版のライブラリ保存場所
/libと同じように64bit用に/lib64が用意されている
/usr/libexecコマンドから内部的に呼ばれる補助コマンドの保存場所
dovecotやPostfix用のコマンドなど
/usr/localシステム管理者用のローカルファイル
管理者のみが利用するライブラリなどの追加に利用する
それぞれlibやbinといった必須のディレクトリが用意されている
/usr/sbinusr版管理者用コマンド
/usr/shareアーキテクチャ(OSやソフト)に依存しないデータを配置
具体的にはマニュアルのmanや各ソフトで利用するデータベース等が保存されている
/usr/srcソースコードの保存場所
/usr/tmpusr版テンポラリファイルの保存場所
通常シンボルリンクが/tmpディレクトリに貼られている
/var
(バーorバア)
ログやキャッシュなど、可変的システムデータ(動的ファイル)
一時的なデータとしては/tmpと同じですが、こちらは再起動しても消去されずに残ります
/var/accountアカウントに関する動的ファイルを扱う
ユーザーごとにコマンドの履歴をとる/var/account/pacctなどに利用される
/var/cache一時的な記憶場所
ソフトで指定した一定の容量を超えると古いものから削除される
/var/crashシステムクラッシュ時のダンプデータ(クラッシュ時のメモリ上のデータ)保存場所
クラッシュの原因を究明するために利用されます
/var/db各ソフトで利用するデータベース情報
記述子についての情報を集めるnscdなどで利用する
/var/emptySSHで利用される
パーミッションの変更をするとログインできなくなるので注意
/var/gamesゲーム用の動的ファイル保存場所
セーブデータなど
/var/libアプリケーションの実行によって生成されるステータスに関する情報
動的に生成されるもの
/var/local/usr/local用のログファイル保存場所
/var/lock排他制御を行う場合に利用する
他のユーザーが使用中か、変更点を保存しているかなどの情報
/var/logシステム管理者御用達ログファイルの保存場所
システム、メール、インターネットのアクセスログなど、あらゆるログが保存される
安定したシステムでは、このディレクトリに関連したデータとばかり格闘することになります
/var/mailメール関連の動的ファイルを管理する
通常/var/spool/mailへのシンボルリンク
/var/namedBIND DNSサーバ用のディレクトリ
名前解決に関連するファイルが保存されている
chroot化していれば設定ファイルも
/var/nisNIS+等で利用する
/var/opt/opt用の動的ファイル保存場所
/var/preserveエディタがクラッシュした時に利用する
クラッシュ時にメールでクラッシュ前のデータを送信してくれる
/var/pwcheckユーザー認証のSASLライブラリでpwcheckを使う際に利用する
通常はsaslauthdを利用するため、あまり使われることはない
/var/run特定プロセスのプロセス番号を含んだファイル
再起動時にはクリアされる
/var/spoolスプールファイル(実行ファイル・データの一時的な保存)を保存する
処理に時間のかかるものにプロセスを取られ続けるとリソースの無駄なので処理したデータを一度保存する
印刷時の印刷データや、メールの送信データなど
/var/tmpシステム関連の一時ファイルを保存する
/tmpはメモリ上のデータを保存するもので、こちらは再起動時のデータも扱うため、データは保持されます
cronによって削除の期間は設定されています
/var/wwwApacheのデフォルトデータ保存場所
インターネット関連のディレクトリはここに収めるのが普通
かつては/home/httpdディレクトリにあった
/var/ypNISの動的ファイル保存場所
他にも/varには追加するパッケージによってディレクトリが作成されます
FTPやWebmin、racoonなど

Copyright © 2010 休眠 | Free Blogger Templates by Splashy Templates | Layout by Atomic Website Templates